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インペリアル・カレッジ・ロンドンの概要
インペリアル・カレッジ・ロンドンは、ロンドンの中心部に位置する理工系の学問に特化した大学です。まずは公式サイトの大学紹介動画をご覧ください。
The Times Higher Education World University Rankings 2020において、インペリアル・カレッジ・ロンドンは第10位に位置しています。イギリスにおいて、インペリアル・カレッジ・ロンドンよりも上位に位置する大学は、オックスフォード大学(第1位)とケンブリッジ大学(第3位)の2校のみです。
The Times Higher Education World University Rankings 2020の部門別ランキングを見てみると、インペリアル・カレッジ・ロンドンは、engineering and technology部門においては第11位に、computer science部門では第7位に、physical sciences部門においては第11位に、それぞれ位置しています。
留学生の割合が高いのが特徴です。2017年から2018年にかけて、インペリアル・カレッジ・ロンドンの学部と大学院に入学を許可された学生の国籍は、イギリス国籍が38パーセント、イギリス国籍以外が62パーセントとなっています。イギリス国籍以外の学生の内訳を見てみると、中国国籍が17パーセントと圧倒的なシェアを占めています。詳細は、以下のインペリアル・カレッジ・ロンドン公式サイトをご覧ください。
インペリアル・カレッジ・ロンドンでのできごと
私は2019年の秋にインペリアル・カレッジ・ロンドンを訪問しました。インペリアル・カレッジ・ロンドンは、複数のキャンパスを有しています。キャンパスの所在地は以下の通りです。
https://www.imperial.ac.uk/media/imperial-college/visit/public/londoncampuslocations.pdf
今回は、複数あるキャンパスの中のSouth Kensington Campusを訪問しました。なぜなら、このキャンパスが、インペリアル・カレッジ・ロンドンのメインキャンパスであると公式サイトに記載されていたからです。
https://www.imperial.ac.uk/visit/campuses/south-kensington/
South Kensington Campusだけのキャンパスマップが公式サイトに公開されています。
https://www.imperial.ac.uk/media/imperial-college/visit/public/SouthKensingtonCampus.pdf
キャンパスは、ざっくりいうと、南北に200m、東西に500mぐらいの長方形です。外周をゆっくり歩くと20分ぐらいで一周できます。
私は、Hammersmith駅の近くのホテルに滞在していたので、 Hammersmith駅からPiccadilly Lineに乗り、South Kensington Campusの最寄駅であるSouth Kensington駅で下車しました。 地上に上がり、携帯のマップを見ながら、Exhibition Roadを北上しました。5分ほど歩くと、左手に近代的な建物が見えてきました。この建物の中に、受付があります。
週末でしたが、高校生や一般の方向けの講義をしていたので、建物の中に入ることができました。受付の前で建物の様子を見ていると、一人の男性が声をかけてくれました。彼はこの大学の卒業生で、一般向けの講義を聴講しにきたとのことでした。私が「教育関係の仕事に従事していて、大学を見学するのが趣味だ。」と言うと、彼が、講義の開始まで10分間に大学内を案内してくれました。案内している際に、大学について彼は次のように語っていました。
- 学生はとにかく勉強しなければならない。3分の1ぐらいの学生は、あまりにも勉強が大変で、精神的に追い詰められ、学校に来られなくなる。ただ、学校側も友達もそのような学生を見捨てないので、最終的には卒業dけいる場合の方が多いのではないか。
- 世界的には、オックスブリッジ(オックスフォード大学とケンブリッジ大学の併称)の方がインペリアル・カレッジ・ロンドンよりも有名かもしれないが、教育及び研究レベルは決してその2校に劣っていないと思う。工学系に関しては、オックスブリッジより高く評価されている分野もある。
- 留学生の割合がオックスブリッジよりも多いから、イギリス国外から勉強にくる生徒にとっては、勉強しやすい環境だと思う。
彼の話を聞いた後に、オックスフォード大学とケンブリッジ大学の留学生の割合を調べて見ました。
オックスフォード大学は、学部と大学院を合わせて43パーセントが留学でした。
https://www.ox.ac.uk/about/facts-and-figures/full-version-facts-and-figures?wssl=1
また、ケンブリッジ大学は、学部に限ってですが、25パーセント以上が留学生だと公式サイトに記載されていました。
https://www.undergraduate.study.cam.ac.uk/international-students
建物の中は、私が見学したことのある理工系のキャンパス(早稲田大学、東北大学など)と比較して、特筆すべき違いがあるようには思えませんでした。もちろん、研究設備を見たわけではないので、それらに関しては違いがあるのかもしれません。
彼にインペリアル・カレッジ・ロンドンの説明を受けながら、キャンパスの東西を繋いでいる通路である、Sherfield Walkwayをゆっくりと歩いていき、最も西側に位置する建物であるHuxley Building(以下の写真がその入口です)に到着したところで、彼と別れました。
彼と別れた後は、Huxley BuildingからQueen’s Gateという道に出て、少しだけ南に歩いた後に左折し、キャンパス内を東西に横切る大きな通りであるImperial College Roadに入りました。現代的なデザインのキャンパスもあれば、だいぶ古くなっていると見受けられるキャンパスもありました。キャンパスの中心に、Queen’s Lawnという芝生の広場とQueen’s Tower(以下の写真)がありました。
Queen’s Lawnの南側にあるベンチに座って、しばし休息をとりました。週末なのでほとんど人がいませんでしたが、平日の天気の良い時間帯にはきっと多くの学生で賑わっているのだろうなという場所でした。
Imperial College Roadを西に進み、Exhibition Roadに突き当たったところで右に曲がり、South Kensington駅に戻りました。大学見学の所要時間は、1時間程度でした。
大学を散策しての感想
理工系の学問を真剣に勉強したい人にとっては、日本の大学よりも魅力的な環境なのではないかと感じました。なぜなら、学校全体に勉強するのが当たり前という雰囲気があると思うからです。もちろん、日本の大学でも勉強する雰囲気に満ちている大学もあるでしょう。しかしながら、勉強をしすぎて精神的に追い込まれるという大学はないように思えます。精神的に追い込まれて最終的に大学を卒業できなくなってしまっては元も子もありませんが、多くの学生がそれを乗り越えて卒業の日を迎えられるならば、その環境で学習する方が充実した大学生活になるように思えます。
また、世界各国から訪れる優秀な留学生と切磋琢磨できる点も良い点だと感じました。国籍別の学生数を見ると、日本人は少数派であることは明らかです。そのため、特に、周囲に日本人が少ない環境下で、様々な国籍の人とコミュニケーションをとる機会を得られることが貴重な経験となると思えました。
インペリアル・カレッジ・ロンドンについてもっと知りたい方へ!
日本の大学がオープンキャンパスを実施しているのと同様に、インペリアル・カレッジ・ロンドンもオープンキャンパスを実施しています。
2020年の学部生向けオープンキャンパスは、
- 2020年6月24日(水)
- 2020年6月25日(木)
- 2020年9月19日(土)
です。詳細は、以下の公式サイトをご覧ください。